乳酸菌でアレルギーの抑制
乳酸菌には、Th1を増加させる作用に着目して、メーカーが動き出しています。
ヤクルト本社の報告では、食品アレルギーの動物モデル(マウス)の腹腔内に熱殺菌した乳酸菌を投与すると、Th1の産生を促進する“インターロイキン-12”が増加したことが確認されています。
さらに、アトピーなどのアレルギー症状の改善には、乳酸菌を食べるだけで効果があることも分かってきました。
一方、キリンビールは、アトピー性皮膚炎と類似の症状を発症するマウスに
乳酸菌の「KW3110株」を投与すると、皮膚のただれや出血の出現が抑制されると共に、
アレルギーの指標となる血中IgE濃度が3分の1に低下することを2004年3月の日本農芸化学会大会で発表しています。
さらに同じ大会では、カルピスや雪印乳業、明治乳業、ヤクルト本社も同様に、「ヨーグルト(乳酸菌)を食べることでアレルギーの対策ができる」という研究成果をこぞって発表しました。
乳酸菌を食べると、どうしてアレルギーの抑制効果があるのかはよく分かっていません。
しかし、乳酸菌は体の中の最大の免疫組織である腸に働きかけることで、
腸管免疫の機能維持に影響を与えているのではないかと推測されています。
乳酸菌を食べると、その乳酸菌は腸に運ばれますが、そこでTh1の力を高める一方で、
Th2の働きを抑制しているらしいのです。
つまり、乳酸菌で、お腹の中からアレルギー体質を改善できるわけです。
もっとも、乳酸菌と一口にいっても、全ての乳酸菌が一様にTh1を増やし、Th1とTh2のバランスを是正する力があるというわけではなさそう。
100種類近い乳酸菌をテストに使ったキリンビールの実験では、Th1とTh2のバランスを改善する能力の高さは菌株によって様々だったといいます。
2005年04月18日付 nikkei BPnet 引用
